原田 莉子
(経 歴)
現在について。学びの内容や魅力、力を入れて取り組んでいることなどお教えください。
現在、京都大学の医学部医学科4回生で、臨床医学を学んでいます。2回生から様々な実習に参加していますが、特に2回生の前期に行った解剖実習では数ヶ月にわたって実際のご献体を扱う医学生ならではの貴重な経験をし、その後も基礎医学、臨床医学と学習を重ねることで、医学の奥深さと自分の未熟さを感じる毎日です。京都大学はよく自由な校風と言われますが、本当にその通りだと実感しています。自由に使える時間が非常に多く、勉強面でも活動面でも、各々がやりたいことを極められる環境が整っている様に思います。研究室に通う人や医学的なプロジェクトに参加する人も多くいる一方、部活に熱心に取り組む人も非常に多いです。まさに文武両道で精力的な人たちに囲まれ、刺激的な毎日を送っています。
私自身は医学部硬式テニス部に所属し、部活に力を入れています。毎日のように部活の仲間とテニスを練習する他、個人的にテニススクールにも通ったりと、楽しみながら部活に打ち込んでいます。また、今夏までは部活の幹部も務めており、多くの部員をまとめる立場に立つ難しさに悩まされつつ、多忙ながらも学ぶことの多い非常に充実した日々を過ごしています。他にも、家庭教師や飲食店のアルバイトもしており、特に飲食店のバイトは、先輩が代々働いてるお店で非常にアットホームな雰囲気なので、常連さんとたくさんお話ししたり、ご馳走になったり、将来役になつような深いお話を聞かせていただいたり、学生の間にしかできない貴重な経験が得られていると感じています。接客のアルバイトで得た経験が将来役に立てられたらと考えています。
四天王寺高等学校・四天王寺中学校に入学した理由は?
家から通いやすかったことと、医学部に行きたいと考えていたため、医学部の進学者が多い四天王寺中学校を選びました。またそれに加え、医志コースが新設された学年だったので、そこを目指して頑張ろうと考えたのも志望理由の1つです。
大学選びの経緯
先程も述べましたが、京都大学は自由な校風があるというイメージを持っており、その校風に小さい頃から漠然とした憧れを持っていたからです。また、実家から通えることや、研究施設が整っていることも大きな要因です。
四天王寺高等学校・中学校の一番の魅力は何だと思いますか?
私は、生徒の雰囲気と校風が四天王寺の1番の魅力だと思っています。四天王寺の生徒は、部活や行事、勉強に対して本気で取り組む情熱と、遊ぶときは思いっきり遊んでふざけ合う遊び心の両方を兼ね備えており、のびのびとしていて明るくユーモアに溢れた人たちばかりです。素晴らしい仲間に囲まれて、私自身の中高生活は本当に楽しく充実したものになったと思います。大学受験も、同じ目標に向かう仲間と支え合い、励ましあってこそ乗り越えられたと思います。四天王寺でできた友達は一生の友達です。それに加え、先生方も非常に熱心で、悩み相談に乗ってくださったり、授業の質問に快く答えてくださったりとたくさんサポートしていただきました。大学受験においても、自分の希望の進路を尊重して応援してくださり、とてもありがかったです。
高校・中学生活で身に付いたことは?
勉強面については、女子校ならではの、コツコツと地道に努力して勉強するという習慣が身に付いたと思います。中高ではあまり意識していませんでしたが、大学生になって周りの友達の勉強方法を見て、いかに四天王寺の人たちが真面目でコツコツ努力していたかを痛感しました。日々の小テストや課題の取り組みが、地道に勉強する力に繋がっていたのだと思います。大学生になって特によく感じることですが、結局女子にはコツコツ勉強することが向いているし、定着すると思うので、素晴らしい習慣だと感じています。
生活面については、行事や部活を通して、仲間と一つの目標に向かって協力する難しさと達成感を学びました。四天王寺には、文化祭や合唱コンクール、創作ダンスなど、クラスの仲間と協力する行事がたくさんあります。たくさんの準備や練習を重ね、四天王寺の生徒はアツい人が多いので、みんなの熱意がゆえに時にはクラス内で意見がすれ違うこともありましたが、それを乗り越えて本番を迎えた時の達成感は素晴らしいもので、どのイベントごとも一つ一つ鮮明に覚えていて素敵な思い出です。行事を重ねるごとに、クラスの絆と団結力が強くなっていったのも、行事の大きなメリットだったと思います。
部活について、私は中高六年間バトントワリング部に所属していましたが、そこでもかけがえのない経験を得ました。部活を通して先輩後輩との接し方や礼儀が徹底的に身についたと感じており、それは今でも上下関係を築く際に存分に活かされていると思います。高校を卒業すると、礼儀作法を注意してくれる人が少なくなるので、中高のうちに基本的な礼儀を身につけておくことは社会に出る上で重要なことだと思います。また、特に最高学年で部長を務めた一年間は、部活をまとめて引っ張っていく難しさを痛感しましたが、それと同時に仲間とたくさんの時間を過ごして試行錯誤しながら意見を出し合い、一つの舞台を成功させた時の達成感と芽生えた強い絆は、かけがえのないものでした。部活での友達と思い出は一生の宝物です。最高学年で仕事をするにあたり、仲間を信頼し合うことの大切さも実感しました。また、6年間部活と勉強を両立できたことは、メリハリのある生活を送ることにも繋がっていたと思います。特に高三の引退直前の時期は、勉強が大変な上に部活も最も忙しく、正直体調を崩してしまうほどしんどい時期ではありましたが、引退まで部活を続けたということとその大変な時期を乗り越えられたという自信が、受験期でも大きな励みになりました。
受験生へのメッセージとアドバイス
受験生の間は、メンタル的にも体力的にもしんどいと思いますが、計画を立て、メリハリをつけて勉強しましょう。計画は、この問題集を終わらせる、過去問を解き始めるなどといった大まかな計画を3ヶ月単位くらいで立てて、そこから逆算して勉強を進めていくと、漠然と進めるより現実味があって集中できると思います。移動時間などの隙間時間もうまく使い、出来るだけ多くの時間を勉強に充てる意識を持つといいと思います。しかし勉強ばかりでもしんどいと思うので、学校の昼休みは友達と思いっきり喋ってリフレッシュするなど、自分で決めてメリハリをつけるのも大切です。また、周りに流されずに常に自分が何を強化するべきかを見つめましょう。自分に何が足りていないかを自分自身で理解することが、成績を上げる第一歩です。自分の勉強方法や勉強内容が正しいのか、努力の方向性が合っているのかと不安になることも多いと思いますが、その時はすぐに先生に相談しましょう。四天王寺には、たくさん相談に乗ってアドバイスをくださる先生がたくさんいらっしゃるので、不安になった時こそ頼りにしたらいいと思います。迷っている時間は勿体無いので、一度よく考えた上で指針を決めたのなら、自信を持って集中してその方法に取り組んでください。不安な気持ちはみんな一緒なので、友達と相談し合い、支え合うことも、受験を乗り越えるメンタルの維持に大切なことだと思います。受験の先には楽しい大学生活が待っています。努力すれば最後まで成績は伸び続けるので、絶対に諦めることなく最後までやりきってください。応援しています。
作成日:令和4年6月11日