藤野智子
(所 属)
東京大学 物性研究所 助教/JSTさきがけ研究者
希少元素を含まない有機物を用いた、軽くて柔らかい電気伝導性の材料を開発しています。
(略 歴)
東京大学 理学部化学科 卒業
東京大学 大学院理学系研究科 化学専攻修士課程 修了
東京大学 大学院理学系研究科 化学専攻博士課程 中途退学
東北大学 博士(理学・論文)取得
東京大学 大学院理学研究科 化学専攻 助教
を経て、現在に至る。科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業(さきがけ、未来材料)にも採用されている。
(受賞歴)
東京大学 大学院理学系研究科 第一回研究奨励賞
資生堂 第9回女性研究者サイエンスグラント
日本核酸化学会 第1回大塚賞
現在の仕事内容は?
大学教員をしています。研究内容は電気を流す新しい有機材料の開発です。
有機合成化学の技術で作った新しい分子を並べて単結晶や薄膜にし、それらの電気伝導性や磁性を物理測定によって調べています。
また、一緒に研究を行っている大学生や大学院生の研究指導も行っています。
四天王寺高等学校・四天王寺中学校に入学した理由は?
大学進学実績はもちろんでしたが、何より校風に惹かれました。入学前は、「女子校」での生活を想像しにくいところがありましたが、予想をすっかり上回る自由さ・伸びやかさがありました。
大学選びから就職までの経緯は?
漠然と研究職につきたいと考えていたので、研究レベルの高さを重視した大学選びを行いました。大学入学後は、化学実験が「料理」みたいで楽しいと感じ、化学専攻に進学することを決めました。研究を開始してからは、世の中にない新しい分子を創り出す有機合成化学にすっかり魅了されたため、その後、アカデミックキャリアをスタートさせました。
高校・中学での思い出は?
どの先生も一流で授業のレベルが高かったので、授業を受けるのが純粋に面白かったのを憶えています。また、英語暗唱大会、合唱コンクール、創作ダンス発表会などチームやクラスで競い合うイベントが多く、放課後や休み時間に屋上などで練習を重ねたことも楽しい思い出です。高校ではバドミントン部に入って、放課後や長期休暇などは練習に没頭し、充実した毎日を過ごすことができました。
高校・中学生活で身に付いたことは?
「メリハリのある生活スタイル」だと思います。部活動を行っていたため、夜は疲れて寝てしまうことが多かったのですが、早起きして授業準備や復習をするなどの工夫をしていました。
後輩(在校生・受験生)へのメッセージとアドバイスをお願いします。
私は理系選択をしましたが、英語や国語などで学んだことが今でもフル活用されています。受験科目に限定せず、将来のために幅広く学習されるのが良いように思います。